
結婚式の人数、何人呼ぶ?後悔しない決め方と知っておきたいこと
2025.08.05 #結婚式
結婚はしたいけれど、「結婚式」はナシでいいと思っている人も少なからずいらっしゃることでしょう。また、自分自身は結婚式への憧れがあるものの、パートナーが結婚式に積極的ではないというお悩みを抱えている方もいらっしゃるかもしれません。この記事では、結婚式を行うことに積極的ではない人たちの心理や、結婚式という形式にとらわれない代替えイベントについて考えてみたいと思います。
コロナ禍の影響もあって、結婚式に対する価値観やスタイルが多様化。結婚式は誰もが憧れる人生の一大イベントというわけではなく、結婚式をしないという選択をする人も増えています。みなさんの周りにも結婚式を挙げずにSNSなどで報告のみを行うご夫婦がいらっしゃるかもしれませんね。
小さな結婚式が2024年に全国の既婚者2,971名を対象に行なったアンケート調査では、全体の24.9%、実に4人に1人が「結婚式をしていない」と回答しました。世代別では20代で結婚式を挙げている人が6割、挙げていないカップルが4割となっています。また男性と女性で比較すると、男性のほうが結婚式をしたと回答している人が多いという結果となりました。
「結婚式をしなかった」と回答した方に、その理由を聞いたところ、全世代を通じて「お金がなかったから」が多数を占めました。特に20代では、「お金がなかったから」が他の世代よりも突出して高くなっている一方、「興味がなかった」「準備が面倒だから」などその他の理由が低い結果となっており、経済的な理由で結婚式を挙げたくても挙げられなかった人が多かったことがわかりました。
結婚はタイミング。その時までに十分な「結婚資金」を貯蓄できているという方は少ないようです。
婚姻届の提出のみを行い、結婚式や披露宴を挙げないことを「ナシ婚」とも言います。結婚に対する価値観の多様化や経済的な理由などから、近年はナシ婚を選択するカップルも増えています。おふたりの決断として尊重すべきことだと思いますが、ナシ婚を選ぶことで考えられるデメリットも踏まえた上で、お互いが「ナシ婚で」いいのか、「ナシ婚が」いいのか、しっかりと話し合うことが大切です。
実際に結婚式をしなかった、ナシ婚だった方に後悔があるか?という質問をしたところ、全体で5人に1人が後悔している(「とても後悔している」4.3%/「やや後悔している」16.6% 計20.9%)と回答しました。特に、30代と20代では、さらに多い4人に1人が後悔していると回答しています。20代・30代の若い世代では、「本当は結婚式をしたかったけれど、できなかった事情があった」という人が多いのかもしれません。
また「ナシ婚カップルは離婚率が高い」という説があるのをご存じでしょうか? 離婚してしまったカップルの29.8%が挙式を行なっておらず、36.3%が披露宴・披露パーティを行なっていない、というアンケート結果もあります(※1)。結婚式をしなかったことが直接的な離婚の原因ではないでしょうが、結婚式というイベントは、ふたりで協力し合って準備することで、パートナーと未来について話し合ったり、お互いの親、お互いの価値観を再確認できる機会になります。結婚式の準備をする過程で、「パートナーと協力しながら準備ができた」「何かを決めるときは相手任せにせずに二人で決めた」などと感じており(※2)、結婚式を通してお互いの絆の深まりを実感しているカップルは多いようです。
結婚式をしたい気持ちが、彼氏・彼女のどちらか一方にはあるのに、パートナーにはない。そのような温度差がある場合はどうすればいいのでしょう。後悔しないためにも、「どんな理由でやりたくないのか」「できればしたいけれど、ネックになっている理由があるのか」などをきちんと話し合い、ふたりの気持ちの落としどころを探ってみることが大切です。
先ほどのアンケートにあるように、20代で結婚式をあげている人は、全体の約6割。結婚式をしなかった約4割の理由で最も多いのが「お金がなかったから」という経済的な事情です。
確かに、結婚式では会場費や衣装代、食事代などの出費が必要になります。お互いの貯蓄額が限られている場合は、「結婚式よりも新婚旅行や結婚後の生活費にお金を使いたい」という人もいるでしょう。
多くの友人・知人を招いての結婚式はかなりの費用がかかりますが、挙式のみを行う場合や少人数ウエディング、フォトウエディングであれば総額を低く抑えることが可能です。
また結婚式の実質的な自己負担額は、結婚式総額から親援助やご祝儀総額を差し引いた金額です。また親・親族からの援助やご祝儀をいただくことは悪いことではありません。費用面で甘えさせてもらう代わりに、「ふたりの幸せな姿を見せるにことで恩返しする」「いずれ自分たちの子どもが結婚式をするときに親がそうしてくれように援助しよう」と柔軟に考えてみてはいかがでしょうか。
「結婚式にいくらかかる? 結婚式費用の相場や費用分担にまつわる疑問を解決!」
仕事やプライベートに忙しく、「準備が面倒」「忙しい」が結婚式をやりたくない理由という場合は、パックプランや会場のプランナーに頼ることでパワー的な負担を軽減しましょう。挙式、衣装、料理、飲物、装花、招待状など必要なアイテムが一通り含まれるパックプラン、準備期間2〜3カ月の忙しいカップルを想定したプランも最近は充実しています。結婚式の会場見学時に担当プランナーへ正直に「準備についてお任せできることはそうしたい」と伝えるのもありです。具体的な提案をしてくれる頼れるプランナーと出会えれば準備が一気にラクになります。プランナーと相談しながら「やりことリスト」を書き出し、どこまでをふたりのどちらがやるのか、明確にすることで「ふたりで一緒に実現していく」達成感も分かち合うことができますよ。
結婚準備は全部人任せ、とはいきませんが、それも今しかできない経験です。面倒なことはプランナーに頼って、ドレスの試着や試食会など楽しみどころは全力で楽しむようにしてみてはいかがでしょう?
結婚式までの準備については、こちらの記事を参照してください。
「プロポーズから始まる結婚の流れ 入籍までの期間や結婚式の段取りまで徹底解説」
結婚式の主役は新郎新婦。そもそも目立つことや注目を浴びるのが苦手、恥ずかしいという人もいらっしゃいます。そんなシャイなパートナーとの結婚式を叶える手段としておすすめなのが、少人数の結婚式(二人きりでも、家族だけでもできます)やリゾートでの結婚式です。
「結婚式はこうあるべき」という決まりはありません。
お互いが笑顔になれて、納得できる結婚式ってどんな形でしょう。
大勢のゲストではなく大自然に囲まれて誓う結婚式、ペットと一緒の結婚式、フォトウエディングに家族を呼んで小さなセレモニーを行うなど、目立つことしない結婚式だってあり!です。もっと自由にイメージを膨らませてみることから始めてみましょう。
「披露宴のみ、家族のみで食事会の結婚式 その魅力、費用を徹底解説」
結婚式では必ずこれだけの人数を呼ばないといけない、というわけではありません。また、彼・彼女で呼びたい人の人数差がある場合も無理に埋め合わせをする必要はありません。
最近では、職場関係者は呼ばず、家族や家族ぐるみの付き合いがある親族、ごく親しい友達だけで行う結婚式も増えていますし、ゲスト0人のふたりだけの結婚式を行うという選択肢もあります。
おふたりが結婚の喜びを伝えたい人は誰なのか、お互いに結婚の報告をしたい人の顔を思い浮かべ、どのような形で報告すれば喜んでくれそうか思いを巡らしてみましょう。
家族だけでも、ふたりきりでも、立派な結婚式です。
「結婚式に呼ぶ友達がいない、少ないからできる結婚式もある」
妊娠中は気持ちが不安定になりやすく、結婚式に積極的になれなくても無理はありません。その場合は、出産後に赤ちゃんのお披露目も兼ねた パパ・ママ婚を視野に入れるのもおすすめす。結婚式が家族の記念日になり、体形の変化を気にせずウェディングドレスが選べることもパパ・ママ婚のメリットです。
なお、妊娠中に結婚式を行うマタニティウェディングに適しているのは、妊娠中期と呼ばれる5ヶ月目~7ヶ月目までの間と言われ、結婚式会場のプランによっては、「マタニティウェディングプラン」や「授かり婚プラン」といった、妊娠中の結婚式に特化したプランがあります。妊娠中の結婚準備をなるべく軽減できる内容である場合も多く、活用するのも方法の一つです。また、妊娠中は体調を最優先してふたりきりでフォトウエディングを行い、出産後に家族を招いてお披露目パーティを行う方法もあります。彼女の体調と気持ちを一番大切にして、検討しましょう。
「妊娠中の結婚式 マタニティウェディング 注意点と知っておきたいこと7つ 体験談付き」
おふたりともがそう考えているなら良いのですが、どちらかが「本当は結婚式をしたい」と思っているのに、パートナーが「結婚式をやる意味が分からない」と相違がある場合、そのモヤモヤをそのまま放置してはいけません。結婚式をするメリット、デメリット、お二人の考えを互いにブツけあい、解決策がないか一緒に協議してみましょう。
結婚式をあげたカップルの過半数が「結婚式を通して、自分自身やこれまでの人生が好きになった」「結婚式を通して、二人の絆が深まったと思う」と高い満足度を示しています(※3)。夫婦となるふたりの最初の共同作業は、ケーキカットの前から始まっています。
結婚式をしたくない理由は、人それぞれ。彼・彼女のどちらかの家が母子家庭だから、両家の距離が遠くて場所選びがしづらい、再婚だから派手なことはしたくない、マリッジブルーでそれどころではないなど、カップルの数だけ悩みや事情があると思います。
もしかしたら、結婚式を迷っているのは、「これが理想だ」「こんな結婚式ならやりたい」とピンとくる結婚式に出会えていないだけなのかもしれません。
一度、従来の結婚式のイメージから離れて、ふたりにとって無理のない、だけどふたりらしい結婚式の新しいカタチを話し合ってみては。結婚式の形式やスタイルはどんなものでもいいのです。ふたりの選択が後悔しないものになることが一番大切です。
実は、結婚式がしたくないわけではなく、ためらう気持ちの中には「結婚式って、こういうもの」という従来のイメージが障壁になっていることも。今、結婚式はふたりが思う以上に自由で、スタイルも無限に広がってきています。この定番演出はナシでもOK?という観点から考えてみましょう。
キリスト教式の結婚式の場合、セレモニーの進行に含まれているのが「誓いのキス」。ですが、大勢のゲストの前でキスをするのは「ちょっと恥ずかしい」と抵抗を感じている人もいるかもしれませんね。誓いのキスは、口ではなく、頬、おでこ、手の甲でも問題ありません。子どもがいるパパ・ママ婚の場合、子どもを間にはさんだキスも、ほほえましさを誘うでしょう。また、挙式の最後にチャペルから退場したふたりが閉まっていく扉の前でキスをして締めくくるクロージング・キスもサプライズ感を演出できます。もちろん、キスが絶対ではなく、誓いのハグや握手をしたり、思い切ってキスシーンをナシにしても構わないのです。会場のプランナーに相談して、どんな演出なら、ふたりらしい挙式のハイライトシーンになるのか一緒に考えてみましょう。また、神前式や人前式を選べば誓いのキスのない挙式進行が可能です。
誓いのハグも素敵
結論から言うと、披露宴ナシで挙式のみを行う方法もあります。その場合、挙式の最後に親へ手紙の朗読をして感謝を伝えたり、列席者全員に結婚承認のサインをもらったり、リングボーイやフラワーガールを務めてもらうなどのゲスト参加型演出をすると、挙式のみでも思い出深いセレモニーになるでしょう。最近は「挙式のみ」のプランがある会場もあります。小さな結婚式でも、挙式のみで自由な演出が可能ですのでお気軽にご相談ください。
披露宴の演出や余興、二次会も「こうでなくてはならない」という決まりはありません。特に、ゲストへの負担も少なからずあるスピーチや余興を行わない選択をするカップルも最近は珍しくありません。演出や余興、ムービー演出もナシにする代わりに料理のグレードをアップする食事会もありです。二次会は行わず、友人グループ別に後日プチパーティを複数回開いたって構わないのです。結婚式で「やりたくないこと」をしっかりとプランナーに伝えて、「やりたいこと」を膨らませられないか相談してみましょう。
小さくても、お二人にとって大切なものだけでできた結婚式
ふたりの思いを正直に吐露しあい、「結婚式」をテーマにお互いの意思確認をすることは、決して無駄な時間にはならないはずです。
例えば、「ウェディングドレスは着たい」「両親に育ててもらった感謝をちゃんと伝えたい」など、結婚を機にやってみたいことをお互いに洗い出してみましょう。その際に、相手の意見を否定したりせず、感情的になり過ぎないように心がけてみて。お互いのことを深く知るチャンスだと考えるようにしましょう。その結果、結婚式をする・しないのどちらを選択するにせよ、ふたりで出した結論だと納得できるはずです。
結婚は、恋人から夫婦になる素晴らしい記念日です。結婚式という形にこだわらずとも、ふたりでトコトンこだわった結婚指輪を買って挙式で指輪の交換をする、婚姻届のデザインにこだわってお気に入りの服装で提出する瞬間を写真に残すなど、様ざまな記念の形があります。
小さな結婚式では大切な記念日に好きな場所で写真を残すフォトプランをはじめ、挙式のみ、少人数での会食など、おふたりの希望に寄り添える提案をさせていただきたいと考えています。ふたりらしい結婚の記念日って?というところから、一緒に考えてみませんか?
文中データ参照 リクルートブライダル総研
(※1)「離婚に関する調査2016」
(※2)「パートナー間の親密性と結婚式の関係調査」
(※3)「ゼクシィ結婚トレンド調査2024」